法人税では、資本の払戻し、すなわち資本剰余金を原資とする配当であっても、払戻し法人に
利益積立金が存する限り、みなし配当を認識することとしています。
具体的には、資本の払戻し(資本剰余金を原資とする配当)は、
①資本の払い戻しとなる資本等の金額の減少部分と
②配当の支払いとみなされる利益積立金の減少部分とに分けて取り扱われます。
①の資本金等の額の減少(減資資本金額)は、次の算式で求められます。
減資資本金額=
払戻し直前の資本金等の額×減少した資本剰余金/前事業年度末簿価純資産価額
②の利益積立金の減少(みなし配当額)は、払戻した交付金銭等の額が上記①の資本金等
の額を超える場合の、その超える部分の金額となります。
以上の処理を税務上の仕訳で表すと次のようになります。
資本金等の額×× / 現預金××
利益積立金 ××
(みなし配当)
したがって、有償減資の実施にあたって、その処理において、会社法との違いが生じること
から申告調整が必要となります。
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